未来信託とは?家族信託との違いと、これからの信託の考え方

「未来信託」という言葉を目にする機会が増えてきました。家族信託とは何が違うのか、新しい制度なのか、と疑問に思う方も多いと思います。この記事では、未来信託の意味と、家族信託・民事信託との関係、未来信託の考え方で何ができるのかを、広島の相続専業の行政書士がわかりやすく解説します。

未来信託とは

未来信託は、2024年の初めに信託の実務家によって提唱された言葉です。新しい法律や制度ができたわけではなく、2007年の信託法改正によって個人どうしでも自由に使えるようになった信託を、その本来の姿にふさわしい名前で呼ぼうという考えから生まれました。

未来信託という言葉が表しているのは、「ご本人の想いに沿って、財産の行方を自由に、柔軟に設計する」という信託の本質です。目の前の財産管理だけでなく、次の世代、さらにその先まで、財産をどのようにつないでいくかを描くための考え方だといえます。

家族信託・民事信託との関係

「民事信託」は、信託銀行や信託会社が仕事として引き受ける信託(商事信託)に対して、個人どうしで行う信託をまとめて呼ぶ言葉です。「家族信託」は、その民事信託のうち、家族の間で行うものを指す呼び名として広まりました。

未来信託も、法律上の仕組みは家族信託と同じ民事信託です。違うのは呼び名に込められた意味で、家族の中の財産管理にとどまらず、信託を未来に向けた財産の設計図として捉えようという点にあります。

未来信託の考え方でできること

  • 親が認知症になった後も、子が預金の管理や実家の売却を進められるようにする
  • 自分の次だけでなく、その次に財産を引き継ぐ人まで決めておく
  • 不動産を共有にせず、管理する人をひとりにまとめる
  • 経営者が元気なうちに、会社の株式の管理と承継の道筋をつけておく

信託は、遺言書や成年後見制度では対応しにくい場面にも使えるのが特徴です。たとえば遺言書は、原則として自分の次に財産を引き継ぐ人までしか指定できませんが、信託を使えば、その先の承継先まで決めておくことができます(期間などに一定のルールがあります)。

未来信託を考えるときの注意点

  • 契約するには、財産を託すご本人の判断能力が必要です
  • 財産を託された人(受託者)には、財産を分けて管理し、記録を残す責任があります
  • 遺留分や税金の扱いなど、設計によって確認すべき点が変わります
  • 不動産の信託登記は司法書士、税務の確認は税理士など、専門家との連携が欠かせません

自由に設計できるからこそ、「何を」「誰に」「どこまで」託すのかを、ご家族の状況に合わせて丁寧に決めることが大切です。

まとめ

未来信託と家族信託は、どちらも民事信託の呼び名で、仕組みは同じです。未来信託という言葉には、目の前の対策だけでなく、ご本人の想いを三代先の未来までつないでいくという、信託本来の考え方が込められています。

当事務所は「三代先まで円満相続と資産最大化を実現する」を理念に、未来信託の考え方で信託の設計から契約書の作成までをお手伝いしています。詳しくは家族信託・未来信託のご相談のページをご覧ください。

参考:河合保弘『財産を自由にする究極のツール 未来信託活用のススメ』(ロギカ書房、2025年)

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エフアイ法務行政書士事務所
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